こんにちは。ぶんちんです。
作品紹介第三弾は、身近だけど意外と知らない、ハチミツの世界を楽しめるこの作品。
基本情報
・シリーズ名
はちみつ探偵シリーズ
・著者
ハンナ・リード
・訳者
立石光子
・出版社
原書房(コージーブックス)
・ぶんちん的カテゴリー
米国ミステリ、
シングル女子ミステリ、
スイーツミステリ、
経営者系ミステリ
翻訳済みタイトル(2019年9月現在)
主人公
・主人公
ストーリー・フィッシャー
(本名:メリッサ・フィッシャー)
・年齢
34歳(第一作当時)
・仕事
食料雑貨店、
〈ワイルド・クローバー〉の店主
・家族構成
祖母、母、妹、妹の夫
・ペット
ディンキー(2作目より登場)
・恋のお相手
ハンター・ウォレス
(保安官事務所の刑事)
・知り合いの警察関係者
ジョニー・ジェイ
(警察長、ストーリーとは敵対)
舞台
・国
アメリカ
・地域
モレーン
(ウィスコンシン州の町)
ぶんちんのおすすめポイント
ハチミツの情報が満載
「はちみつ探偵」と冠するだけあって、ハチミツについての情報が満載です。
主人公は町で唯一の食料雑貨店を営む経営者でありながら、養蜂家でもあります。
自宅の裏庭に巣箱を設置し、日夜お世話に励む日々。
ミツバチについて知識のない人から、巣箱を撤去するように求められたりすることもありますが、主人公のミツバチ愛は作品を通して貫かれます。
この作品では、養蜂の作業やハチミツについてはもちろん、ミツバチの生態や養蜂が直面する危機についても触れられています。
ハチミツ好きの方だけでなく、環境問題に関心のある方へもおすすめです。
複雑な母娘関係
多くのコージーミステリ作品で「母娘」という関係が登場します。
大抵意見が合わなかったり、距離感に悩んでいたりと、「母娘」ならよくある関係性で描かれていますが、この作品の主人公ストーリーと母ヘレンの関係は特に複雑です。
わたしは様々なコージーミステリを読んできましたが、この主人公が一番かわいそうな気がしています(あくまで母娘関係においてです)。
このお母さんの主人公に対する当たりがとにかく強い。
自分自身で店を持ち、養蜂家としても独立してがんばる娘をいつまでも認めようとしません。
お店のディスプレイを勝手に変えてみたり、干渉っぷりもなかなか。
さらに三歳下の妹ホリーには甘く、その対比は見ていて残酷に思えます。
母との関係に悩むお姉ちゃんたちには、共感できる部分も多いかもしれません。
ちなみに、そんな家族のバランスをとる役目を果たしているのが、姉妹のおばあちゃん。
ご高齢ながら自ら車を運転し、ヒヤヒヤさせる一面もありますが、家族を包み込む、器の大きい素敵な人です。
ちりばめられたアウトドア要素
物語の舞台はアメリカ中西部のウィスコンシン州。
主人公は趣味でカヤックを楽しむなど、なかなかのアウトドア派です。
カヤックを漕いでリフレッシュするシーンでは、静かな川べりの風景が描かれていたり、犯罪の証拠を探しに、怪しげな深い森に入るシーンが登場するなど、自然豊かな町の特徴が随所にちりばめられた作品です。
作品中には、随所に地名や自然についての解説が登場し、豊かな自然に対する作者の愛情が感じられます。
おわりに
春になり、ハチたちが忙しく働きだす季節ということで、こちらの作品を紹介しました。
ハチミツが、ハチと人間の共同作業によって生み出される、貴重なものであるということが、とてもよくわかる作品です。
作品を読んだ後は、野原で働くミツバチたちを見る気持ちが、少し変わっていることでしょう。
養蜂に興味を持つ方もいるかもしれません。
このシリーズの原作は5作品出版されていますが、日本語版は4作品。
うーん、惜しい!
あと1作品あると思うと続きが気になります。
英語で読もうかな。
ぶんちん
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